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都市公園、街路樹、倒木材等の利活用についての取り組み

神戸大学農学部で除伐されたエノキ材のレスキュープロジェクト


 SHARE WOODS が、「六甲山」の山の手入れで発生した樹木を有効に活用するための活動団体「KOBEもりの木プロジェクト」の活動を続ける中で、「山」に限らず「街」においても、樹木の有効活用についての課題があることがわかりました。
 例えば、都市公園の樹木や街路樹が大木化してしまったことによって伐採せざる得ない樹木の活用方法や、台風などによって倒木した木の活用など、通常であればそのまま廃棄処分されている木材について、循環の方法を考えれば有効に活用できるのではないかと考えています。
 そんな中、神戸大学の森林資源学研究室教授、黒田先生から相談がありました。
 「農学部の畑の近くに大きなエノキの大木があって、その木が陽を遮ったり畑の栄養分をとってしまうということで伐採されてしまったのですが、非常に勿体無くて何かに有効に活用する方法はないでしょうか。」というお話がありました。
 建築用材としては、エノキという木がほとんど流通しておらずどのような用途に使用できるかは未知数でした。ただ、非常に個性的な表情の木材であったので、とりあえず製材してみて、自然乾燥させてながら考えましょうということになりました。
 カビのような斑点が目立つところがあったり何かの反応で青変するような現象が起こりました。また肥料の養分を吸っているからか少し異臭がするものもありました。
 
 木材を活用するには、丸太をまず「製材」し、「乾燥」させ、さらに「加工」するという工程を踏まなければなりませんが、この「乾燥」させるには、場所、時間、コスト等ハードルがあります。自然乾燥させるには広葉樹の場合最低でも2年3年はかかります。人工的に乾燥をかける方法もありますが、コストがかなりかかります。
 そこで伐採された丸太をある程度すぐに使用できる方法として、一部の丸太を安多化粧合板さんにお願いして「突き板合板」にして在庫することにしました。突き板とは丸太をスライスして薄い板(0.3mm程度)にして、基材に貼り付けて4mmとかの合板に仕上げます。丸太をスライスする際、丸太は乾燥したものではなく「生材」の方が適してる為、このような材を突き板にしてしまえばすぐに使用できるようになると考えたkらです。
 そして、そのおかげで地元神戸のオーダーキッチンメーカーの神戸スタイル様と出会うことができました。神戸スタイルが品質の高いオーダーキッチンを展開している企業で、社長様が神戸大学ということやショールームに展示する新しい商品を検討されていたこともあり、地元の材を有効活用するというコンセプトに共感され「神戸大学のエノキ材」で作ったキッチンをショールームに展示していただくことになりました。
 

(写真)神戸大学の伐採されたエノキの丸太

 
 
 

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